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1. ヨガの“最後に寝るだけ”──それ、本当に意味あるの?
ヨガのクラスで最後にやる「寝転がるポーズ」、それがシャバーサナ。
別名「屍のポーズ(しかばねのポーズ)」とも呼ばれます。
「え、最後にただ寝てるだけじゃん?」
「なんであれをやるの?」
「サボってるように見えるけど…?」
と思っている方、実はとても損しています。
このシャバーサナ、ヨガの中で最も深いポーズと言っても過言ではないのです。
2. シャバーサナとは何か?基本をおさらい
シャバーサナ(Savasana)とは、サンスクリット語で「死体のポーズ」を意味します。
やり方はとてもシンプル。
- 仰向けに寝転がる
- 手足を自然に開く
- 全身の力を抜く
- 呼吸に意識を向けながら“ただそこに在る”
言葉にすればたったこれだけ。
でもこのシンプルな姿勢こそが、身体と心に最大の変化をもたらすのです。
3. なぜ“死体”のポーズなのか?その深い意味
「死」と聞くとネガティブに感じるかもしれませんが、ヨガでは**“手放すこと”=死”**として象徴的に捉えられています。
- 雑念を手放す
- 緊張を手放す
- “私”というアイデンティティさえ手放す
つまり、シャバーサナは**「全てを脱ぎ捨てて、生まれ変わるための準備」**なのです。
4. 「ヨガの本質は、シャバーサナにある」説
インドの伝統的なヨガでは、シャバーサナは単なる“クールダウン”ではなく、ヨガの最終目的地と考えられています。
なぜなら──
- 体は動かないのに
- 心が静かに目覚めていく
- 「思考」と「存在」の境目が溶けるような感覚
ここにヨガの目的である「自己とのつながり」が現れるのです。
5. シャバーサナの“ありがちな間違い”3つ
① 寝落ちするのが正解?
→No。完全に寝てしまうと“意識を手放す”ことになる。
目的は「意識を保ちながら、身体は脱力する」こと。
② スマホを横に置いてる
→NG。通知音が鳴るだけで交感神経が刺激されてしまいます。
せめて機内モードで!
③ 時間を気にして急いで終わる
→もったいない!3分でも良いから、“終わる感覚”を丁寧に。
6. シャバーサナがもたらす科学的メリット
近年ではシャバーサナの効果が医学的にも注目されています。
- 脳波が「アルファ波→シータ波」へと移行(深いリラックス状態)
- 血圧が安定し、自律神経が整う
- 睡眠の質が向上する
- “脳の掃除機”と言われるグリンパティック系が活性化する
つまり、ただ寝転がっているように見えて、実際は体と脳が「修復作業」をしているのです。
7. シャバーサナを“極める”ための4つのコツ
① まぶたは閉じるけど、完全に眠らない
→意識は「呼吸の音」や「体の重さ」に集中。
② 冷えを防ぐブランケットがあると◎
→体温が下がると深くリラックスできない。
③ ノイズキャンセル or 静かな音楽も効果的
→波の音やシンギングボウルなどもおすすめ。
④ 終わるときは、静かに“再誕生”するように
「起き上がる」のではなく
「生まれ直す」ように
という気持ちで動いてみてください。
8. 朝のシャバーサナ vs 夜のシャバーサナ
🌞朝
- 自律神経をリセットし、集中力を高める
- 忙しい一日への“ゼロポジション”
🌙夜
- 神経の興奮を鎮め、睡眠の質を向上
- 頭の中の“ぐるぐる”を手放す時間
ライフスタイルに合わせて、自分の「スイッチ」に使い分けるのがおすすめです。
9. まとめ:シャバーサナは、“何もしない”を極める時間
- ポーズは簡単、でも“深さ”は無限
- 心と体を整える最強のリラクゼーション
- 習慣化すれば、人生のノイズが静かになる
もしあなたが最近、疲れていたり、考えすぎていたり、
「ちょっと休みたいな」と感じているなら──
まずは、ヨガマットの上で**“ただ寝る”**ことから始めてみてください。
それが、思っている以上に大きな一歩になるかもしれません。